虚ろなる母
1989‐90年

アニシュ・カプーア
(1954/インド- )
ファイバー・グラス、顔料
216.0×210.0×212.5cm
   何の予見、知識がなくとも、この作品を前にするとき、人はそこに東洋的な瞑想性、神秘性を感じるでしょう。事実、作者カプーアはインド出身で、現在イギリスで活躍する彫刻家です。卵形を連想させる単純な形態とコバルトブルー一色の顔料の吹き付けによる作品は、一見するとミニマリズムの系譜とも考えられますが、彼の作品は、ミニマリズムの物体性や知の論理とは異なって、宇宙観や官能といった象徴性を深く隠喩していると思われます。加えて卵殻の形や開口部から中を覗き見る仕掛けには、ユーモアも感じられないでしょうか。
©COURTESY LISSON GALLERY AND ANISH KAPOOR

 
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