© ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017, Chagall ®
C1306
空飛ぶアトラージュ
1945年

マルク・シャガール(1887/ベラルーシ - 1985/フランス)
油彩・画布 105.3×72.9cm 
 ロシアのユダヤ人家庭に生まれたシャガールは、エコール・ド・パリの画家の一人としてフランスで活躍しましたが、第二次世界大戦中には一時アメリカへ亡命しました。その最中、ナチスの故郷への侵攻を知り、最愛の妻ベラを失って、失意のため彼はしばし絵筆を持てなかったといいます。終戦直後に描かれた本作品は、シャガールが絶望の淵からの再起を期した一作です。一組の母子を乗せて小さな村の上空を翔けるそり(アトラージュ)に、彼は、戦火に苦しんだ故郷の人々や亡き妻への鎮魂の意と、再び訪れた平和への希望を込め、自らの再出発の記念としているかのようです。

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