ルーレットNo.1 1964年

菊畑茂久馬(1935/長崎- )
カシュー、エナメル、オブジェ、アクリル板・板 
112.4×62.5cm


 菊畑は、1950年代後半に福岡市で結成された前衛美術集団「九州派」に所属して頭角を現しました。芸術の権威を否定し、「美術」を生活へと下降させる九州派の思想を、すなわち、逆に単なる生活物(オブジェ)を「芸術」へと転化、昇華させる術を彼は、この時に悟りました。本作品は、その頃の彼の思想を物語る大切なオブジェ作品です。その後、彼は派を離れ、一人弧然の画業に入りました。1980年代の「天動説」から近年の「天河」までの華々しい絵画活動は、孤高真摯な画家の軌跡でもあります。本作品は、菊畑作品の数少ない初期の代表作でもあります。

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