楽焼は、千利休の指導により瓦師・長次郎が京都で作り始めたとされ、桃山時代の茶陶を代表する焼き物のひとつです。本器はいわゆる宗易形(利休好み)の黒楽茶碗で、手捏(てずく)ね成形により、作為(さくい)をおもてに表わさず素直な半筒形としています。やや腰高で口部をわずかに内傾させ、胴の中ほどで心持ち引き締めて成形し、腰から高台にかけては丸みのある造りとするなど、一見シンプルな形のなかに微妙な変化を含んだ味わい深い造型を示すところに、内省的な利休の茶の湯の特色がうかがえるようです。
 内箱の蓋表には朱漆で「次ら坊 元伯(花押)」と記され、同蓋裏には仙叟宗室(1622〜1697)が、利休から孫の宗旦へ伝えられた楽茶碗であることを記しています。
黒楽茶碗 銘「次郎坊」

長次郎(生没年不詳)作 桃山時代 16世紀
高さ8.4cm 口径10.4cm

 
クリシュナ物語図更紗壁掛
病草紙断簡・肥満の女
泰西風俗図屏風
黒楽茶碗 銘「次郎坊」
寺院鳥獣文様緯絣壁掛
胡猟図
寿老図
如来形立像
牛形
壺形土器
猿投灰釉壺
弥勒菩薩半跏像
刷毛目瓜文向付
色絵花鳥文瓢形瓶
斑釉透文手付台鉢
波文螺鈿鞍
金銀鍍透彫華籠
芦屋香炉釜
古林清茂墨蹟
三十六歌仙画冊