©1998 Kate Rothko Prizel & Christopher Rothko / ARS, New York / JASPAR, Tokyo
C0705

無題
1961年

マーク・ロスコ(1903/ロシア-1970/アメリカ)
油彩・画布 175.6×137.8cm
 画布の内側からにじみ出たように見える縁のぼやけた赤紫と白の矩形。簡明な色と形が、見る者を深い瞑想へと誘います。しかしそのためには、しばし日常世界から自らを遠ざけ、内面世界へ沈潜する必要があります。ロスコが鑑賞者に望んだのはそうした体験でした。彼は、自らの精神の住まう超越的な新しい世界を夢見て、目に見える世界をすて、移り気な人々に背を向けました。それは、ヨーロッパ美術の影響を脱して新しい米国の絵画を創出しようとした「抽象表現主義」の画家たちに共有された時代精神でもあったのです。

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