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福岡市美術館ブログ

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カテゴリー:教育普及

教育普及

ボランティア館外研修 in 門司

6月8日(日)に当館ボランティアを対象にした館外研修を実施しました。館外研修では、毎年1度、館外の美術館・博物館を訪問し、ボランティア活動を見学させていただいたり、お話をうかがいながら交流をしたりしています。今年は、当館ボランティア約40名で北九州市の門司を訪問しました。

出光美術館(門司)に到着

出光美術館の館内のようす

この日は、始めに出光美術館(門司)を訪問しました。近くには、トロッコ列車の「出光美術館駅」があり、この時間に偶然通過したトロッコ列車に手を振りながら、私たちの期待も一緒に走り出しました。出光美術館では、開催中の展覧会「開館25周年記念 珍獣、瑞獣、怪獣!-シンボルの造形美」を鑑賞しました。伊藤若冲《鳥獣花木図屏風》が門司にやってくる!ということで、皆ワクワクを隠しきれません。展示室では、同作をはじめとする出光美術館の素晴らしいコレクションを、時間をかけてゆっくり堪能することができました。ちょうど訪問時には同館学芸員による列品解説があり、当館ボランティアたちも、学芸員の方のお話にじっくりと耳を傾けていました。

近くにはトロッコ列車の駅

偶然トロッコ列車が通過

出光美術館を後にし、次の場所へ移動する途中で、曇り空から雨がパラパラと落ちてきました。一抹の不安を抱えながら4名の北九州市観光ボランティアさんたちと合流し、門司港レトロ地区の歴史的建造物をご案内いただきました。ご存じの方も多いかもしれませんが、門司は北九州市を代表する観光名所として知られており、大正時代の近代建築が数多く保存、活用されています。実は今回、同地区の歴史的建造物についてツアーをしていただいたのには理由があります。それは、最近、福岡市美術館の建築を見るために来館されるお客様が増えているということです。福岡市美術館の設計者は、前川國男。若い日に、世界的建築家であるル・コルビジェに師事した日本近代建築の巨匠です。当館ボランティアの中にも建築が好きな方も多く、今回の門司建築ツアーも楽しみにしていました。

門司港レトロ地区の建築を鑑賞中

港から下関を見ることができました

その後も、観光ボランティアの皆さんに、門司港レトロ地区の建築と歴史について、丁寧にご案内いただきました。普段、当館で所蔵品を紹介するツアーを行うギャラリーガイドボランティアの皆さんは、今回はツアーに参加する側を体験することで、いろいろな気づきがあったようです。

趣ある門司港駅のホーム

門司港駅の歴史についてお話を聞きました

約1時間の門司港レトロ地区のツアーはあっという間に終了。観光ボランティアの皆さんとの交流はもちろん、私たちも参加者として門司港レトロの歴史や建物を大変楽しませていただきました。最後は、ツアーでも紹介があった旧門司三井倶楽部の中にある、レストランでの昼食。メニューは門司名物の焼きカレー!ということで、一日を振り返り、楽しい館外研修も終了となりました。

館外研修では、普段のボランティア活動とは違った楽しみや、人との交流があるのが醍醐味です。日頃は4つのグループに分かれて(ギャラリーガイド/新聞情報/図書/美術家情報整理)ボランティア活動をしていますが、グループの垣根を越えた交流と、また館外のボランティアの皆さんとの新しい出会いがあった館外研修でした。

門司港名物の焼きカレー

(教育普及係 﨑田明香)

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来週から、「福岡ミュージアムウィーク2025」が始まります。

 4月で新年度を迎えたとばかりと思っていたのですが、いつの間に桜の季節はとうに過ぎて、このブログを準備している今は5月の連休真っただ中です。皆さんどんな時間の過ごし方をしてらっしゃるでしょうか?美術館の周辺は、桜の頃は夜間のライトアップなどもあって賑やかだった大濠公園から舞鶴公園エリアが、今は藤の花が見ごろになってきています。さらに水辺に目をやると菖蒲や睡蓮のつぼみも見えてきました。5月の初旬から6月にかけては公園の新緑が美しく、寒くもなく、暑くもなくで、お散歩や外出を楽しむには最適な季節ではないでしょうか。
 そうした気候のさわやかな5月の時期に例年、福岡市内のミュージアムが一斉に参加して行っているイベントをご存じでしょうか?「福岡ミュージアムウィーク」といいます。

 5月18日は、博物館・美術館の役割を広く周知するために制定された「国際博物館の日」(1977年制定)なのですが、その18日に合わせ前後の期間に行っている催しです。期間中は福岡市美術館をはじめ、常設展やコレクション展示が無料になる施設があったり、各参加施設で関連講演会やワークショップ、ギャラリートークやバックヤードツアーを行ったりと、ミュージアムを楽しんでもらうプログラムを企画、開催しています。
福岡ミュージアムウィーク2025・公式サイト

 今年の開催期間は2025年5月17日(土)~5月25日(日)の9日間。福岡市美術館でもこの間、いくつかのプログラムを予定していますので、事前予約が必要なプログラムもありますが、このブログでご紹介したいと思います。

事前予約不要でご参加いただけるプログラム: 

◆記念講演会とつきなみ講座スペシャル◆
 福岡ミュージアムウィーク2025記念講演会
「鉛・埃・記憶―作品の『保存修復』がめざすもの」
日時:2025年5月17日(土) 14:00~16:00
講師:田口かおり氏(京都大学大学院人間・環境学研究科 准教授)
会場:福岡市美術館 1階 ミュージアムホール
定員:180人(先着順。開場は13:30)
詳細はこちらをご覧ください。

ミュージアムウィークにはミュージアムの役割や機能、或いはミュージアムと社会の関わりについて考えるなど、その都度テーマを設け様々な分野の方に講師を依頼し、講演会を行っています。今年は美術作品の保存修復について、修復士でもあり、研究者でもある田口かおり氏をお招きしてお話いただきます。当館のコレクションには絵画や彫刻、工芸など美術作品として比較的ベーシックな素材や技法を用いて作られた作品のほか、形態も素材もバリエーションに富んだ現代美術作品もたくさんあります。講演会ではそうした作品の保存や修復のことにも話がおよぶかもしれません。

講師の田口かおり氏

 つきなみ講座スペシャル
「九州の古陶に魅せられた田中丸善八の眼」
日時:2025年5月18日(日) 15:00~16:00
講師:久保山炎氏(一般財団法人 田中丸コレクション 学芸員)
会場:福岡市美術館 1階 ミュージアムホール
定員:180人(先着順。開場は14:30)
詳細はこちらをご覧ください。

「つきなみ講座」は、美術館の仕事と美術のさまざまな側面を知っていただくため、当館職員が自身の研究や仕事にかかわるテーマでお話する、月1回の連続講座です。5月は“スペシャル”ということで、田中丸コレクション学芸員の久保山炎氏に講師を務めていただき、日曜日にホールで開催します。講演テーマは、当館が寄託を受けている九州古陶磁の一大コレクションである、「田中丸コレクション」についてです。美術館の展覧会としてはこれまでも年度ごとに様々な切り口でコレクションを展示、紹介してきましたが、今回の講座では古美術企画展示室で開催中の展覧会、「九州の古陶に魅せられた 田中丸善八の眼」のテーマに沿って、田中丸善八翁が収集したやきものをどのように愛で、実際に使って楽しんだかなど、エピソードを交えてご紹介いただきます。展示を見た後に講座を聴いても、聴いた後に展示を見ても、どちらでも楽しめる内容かと思います。

展覧会情報: 九州の古陶に魅せられた 田中丸善八の眼(開催中~6月22日[日]まで)

講師の久保山炎氏

◆コレクション展示のギャラリーツアー◆
ボランティアによるギャラリーツアー
日時:5月17日(土)~25日(日) 毎日11:00~/14:00~、午前と午後にそれぞれ実施。
  ※5月19日は休館日につき除く。
定員:なし
集合:美術館 1階 ロビー

当館のガイドボランティアがコレクション展示から3作品を選び、参加者の皆さんと一緒に対話をしながら鑑賞するギャラリーツアーです。作品解説や展示説明をただ聞くのではなく、参加者それぞれが作品を見て感じたことや気づいたことを自由に話しながら鑑賞を深めていきます。当日、予約不要でどなたでもお気軽にご参加いただけます。

事前予約制のプログラム:
以下は事前応募制で、申し込みが定員を超えた場合は抽選となります(5月12日必着)。応募の詳細はそれぞれHP掲載欄を確認ください。

◆ベビーカーツアーと建築ツアー◆
(1)初めてのベビーカーツアー
日時:①5月21日(水)10:00~10:40
      ②5月22日(木)10:00~10:40
会場:コレクション展示室
定員:5組(1組3名まで)1歳半くらいまでのこどもとその保護者(ベビーカーか抱っこひもで移動)
詳細はこちらをご覧ください。

小さなお子さんと一緒に展示室や館内をまわりながら美術館を楽しんでいただくツアーです。参加者の皆さんには、ベビーカーや抱っこ紐を使って参加いただき、こどもたちの様子を見ながら安心して鑑賞を楽しんでいただけます。

(2)建築ツアー
日時:5月24日(土)10:30~12:00
講師:中山喜一朗(当館総館長)
定員:20人
詳細はこちらをご覧ください。

ミュージアムウィーク期間中に開催することの多い、福岡市美術館の建築をじっくりご覧いただくツアーです。当館は、建築家の前川國男(1905~1986)による設計で、開館から約47年間使い続けている建物です。1979年の開館から、2019年のリニューアル工事を経て大切に使ってきた美術館の建物について、中山総館長の案内でバックヤードも含めて見どころをご紹介します。

 いずれのプログラムも、すでにHPのイベント情報や市政だよりに掲載しており、事前応募制のプログラムはご好評いただいてすでに抽選必須(!)ではありますが、応募の締め切りは5月12日(月)までとなっていますので、まだ間に合います。もし参加してみたいと思われた方はぜひ、リンク先の詳細をご覧いただければと思います。
 そしてもちろん、ミュージアムウィークの参加の仕方としては、講演やプログラムに参加いただくだけではなく、コレクション展の観覧料が無料になるこの期間を利用して、たっぷりのんびり、作品鑑賞を楽しんでいただく過ごし方もおすすめします。美術館を見た後に公園を散歩して、疲れたらカフェやレストランで一息、最後にも一度お気に入りの作品をチョロっと見て帰る、など一日ゆっくりと過ごしてみるのはいかがでしょうか。さらにもし、当館だけではなく、たくさんのミュージアムを巡ってみよう!という方はミュージアムウィーク参加館で開催する「スタンプラリー」へのチャレンジもぜひ。各館で配布するパンフレットに施設3館分のスタンプを集めて応募いただくと、豪華賞品が当たるかもしれません。私自身も興味ある展示や企画もあるので、お休みを利用して他館を訪ねてみたいなと思っています。
 今回のブログは5月17日から始まるミュージアムウィークについてご案内しました。そして次回は来週14日に、中山総館長に登場いただきます。来週でなければならない理由があるのです。その理由が気になる方は・・・ぜひ、来週のブログもご覧ください!

(教育普及係長 髙田瑠美)

 

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新年度がはじまりました!

新年度がはじまりました! 新生活がスタートする方々は期待や不安など色々な気持ちが入り混じる頃だと思います。あまり気張らずに自分のペースでいくのもいいかもしれませんね。

早いもので4月も2週目に入り、桜の花が散り始めて若葉が芽吹いているところもちらほらとみかけます。桜といえば、最近気になっていることがあります。現在、2階の近現代美術室に展示してあるインカ・ショニバレCBEの《桜を放つ女性》に関してです。今までは桜が描かれてある作品をみると決まって春を思い浮かべていたのですが、《桜を放つ女性》の銃口から大胆に放たれている桜を見た時には、全く春がイメージできませんでした。理由をよくよく考えてみたのですが結局分からずじまい…。ですが、分からないけどこうだ!と感じるところが、アートの面白いところなのではないかと思ったのでした。

 さてさて、前置きが長くなりましたが、今年度も福岡市美術館では様々な展覧会が行われる予定です。開催予定の展覧会についてはホームページやパンフレットからご覧になることができます。まだ見ていない方はこちらのURL(https://www.fukuoka-art-museum.jp/exhibition/)からぜひチェックしてみてください。今回のブログでは、今年度開催される展覧会の中で個人的に気になっている展示について話したいと思います。

私が特に気になっている展覧会は、10月11日(土)―11月24日(月・休)に特別展示室で開催される〈描かれた「南」~日本近代美術の一断章~(仮称)〉です。明治以降、多くの美術家たちが向かった先の「南」で得た体験をどのように表現したのか、描かれた「南」約200点を通して日本近代美術の知られざる魅力を紹介していくという内容です。こちらの展覧会が気になる理由は、展示を見ることで南国に行ってみたいという気持ちが成就するのではないかという超個人的なものなのですが…。それはさておき、そのような自分の中にある様々な思いは展示作品を見ることでどう変化するのか、展示を見ることは自分自身と深く向き合う機会になるのではないかと思っています。また、9月2日(火)-12月21日(日)に近現代美術室で開催される〈「北」へのまなざし〉では、明治以降の美術家が描いた朝鮮半島から中国大陸の風景・風俗を展示し、10月28日(火)-1月18日(日)に古美術室で開催される〈異国へのまなざし〉は、異国の様子を描いた絵画などを通して近代以前の日本の人びとは異国をどのようにとらえていたかを探る展覧会であり、それぞれテーマが通ずる部分があると思います。上記の3つの展示に関しては特に、開催時期が被っているタイミングにあわせて鑑賞することでそれぞれの展示をより深く味わうことができるのではないでしょうか。

 

それでは、今年度も皆さまのご来館をお待ちしております。

(教育普及係 姜知潤)

 

 

(美術館前の桜の木です。(3/31撮影)きれいに咲いておりました。)

 

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