2020年4月15日 09:04
現在福岡市美術館は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため臨時休館しております(4月4日(土)から5月7日(木)まで)。《桜を放つ女性》は、インカ・ショニバレCBE氏が当館のリニューアルオープン記念展に際して制作した作品で、リニューアルオープン後最初の収蔵作品となりました。リニューアル1周年を記念して、4月19日まで無料公開を予定しておりましたが、臨時休館でやむなく終了となりました。
本作は今、2階のコレクション展示室に入ってすぐの「近現代美術室A」という場所に飾られています。普段はダリやミロを展示している「コレクション・ハイライト」の会場なのですが、この期間は広い空間に《桜を放つ女性》が1点だけ飾られ、とても贅沢な展示です。落ち着いたグレーの壁面での展示は、これが見納めかもしれません…。たくさんの方に見ていただきたかったのですが、公開期間はわずか1週間でした。このまま会期終了は、あまりにももったいない‼ということで、学芸スタッフ撮影による写真を公開します。
本作は作家からの許可をいただき会場での撮影が可能でした。本当は来場者の皆さんに直接作品を見ていただきたかったところですが、ぜひモニター越しにこの無料公開をお楽しみいただければ幸いです。
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3ボタン他ドレスの細部に注目!
4館内の桜は満開です。
5隙間から覗くのは…
6桜の落とす影
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11最後に…通常は撮ることができない位置なのですが、特別初公開!
撮影:1…後藤恒/2…上野真帆/3・11…正路佐知子/4・5・6…渡抜由季/7…徳永昭夫/8…鬼本佳代子/9・10…忠あゆみ
©Yinka Shonibare CBE, 2019. Courtesy of James Cohan Gallery, New York
《桜を放つ女性》の魅力が伝わりましたでしょうか…?
本作は何層にも意味が込められており、作品の細部を読み解くことでさらに解釈が広がる作品です。例えば、女性の頭部の地球儀には、女性の権利獲得のために尽力した世界各国の女性たちの名前が記されています(写真11を参照)。解説もホームページからご覧いただけますので、是非!!
この作品は、臨時休館以降は、近現代美術室C「コレクション・ハイライト」でご覧いただける予定です。 今後変更等がございましたら、随時ホームページでご案内します。
(学芸員 近現代美術担当 忠あゆみ)