2021年3月19日 13:03
どーも。総館長の中山です。
みなさんは地下鉄大濠公園駅、ご利用になられますか? 降りたことない? お花見のときだけ?
2年前の2019年3月21日の美術館リニューアルオープンから、「福岡市美術館口」という副駅名をつけていただきました。同時に、構内の太い円柱が、ダリやミロ、シャガール、草間彌生の作品写真でドーンと装飾され、駅が美術館色に染まりました。また一年後には、上り下り両方向のホームのベンチ4か所全部に、桜をテーマにした様々な美術館所蔵作品による壁面装飾も登場して、駅に着いたとたんに美術館の癒され空間が広がっています。桜といえば、駅のシンボルマークが桜ですし。もう開花宣言もあったし。季節ですね。
今回、さらにさらに美術館へと続く3番出口(とはいっても大濠公園を歩いて10分はかかりますけど)にも美術館の色が増えたんです。それがこちら↓↓
階段の側面に広がっているのは黒田家に伝来した土佐光起の「磯千鳥図屏風」からアレンジしたデザイン。金箔が輝く感じもよく再現されています。群れ飛ぶチドリがかわいいです。全部同じ顔ですけど。見とれて足元がおろそかになりませんよう。
踊り場の壁面には郷土作家吉田博による版画シリーズ「桜八題」から選んだ3作品。そう、ここにも春が。桜が。屏風も版画も実物よりもかなり巨大化されていて、細部がよくわかります。大濠公園駅をご利用の際は、是非注目してみてください。
ところで、大濠公園駅の開業はわたしが美術館に奉職した1981年と同じ年。もう40年前です。お互い、ちょっとくたびれたかな。最近、「まあ、いいか」とエレベーターに乗りがちなんです。我ながら情けない。チドリに笑われますね。がんばって、階段を登ろうっと。
総館長 中山喜一朗