2026年2月25日 13:02
寒さに震えつつコートにマフラー、手袋と完全防備で外出していたのはついこの間の気がするのですが、三寒四温の日が続くなと思っているうちに鼻と目がむずむずしてきました。そういえば、舞鶴公園の梅が満開だったのは少し前のことですし、美術館の周りの植物もそれぞれ蕾が膨らんできていて、春の気配をそこここで感じます。来週、3月を迎える頃には季節の変わり目がもっとはっきりしてくるかもしれません。
そんな春の予感を感じつつ現在、教育普及係では3月に福岡市美術館で行ういくつかのプログラムの準備をしていますので、今回のブログではそれぞれについてご案内したいと思います。いずれも事前募集で参加者を募っております。寒くて家籠りしているという方も、そろそろ外に出かけてみませんか?というお誘いとして、ぜひお読みいただければと思います。
●第11回いきヨウヨウ講座
「アートとヨガで心と体をすこやかに―ミュージアム・ヨガ」

・開催日時:3月16日(月)13:30~15:30
・定員:20人程度(65歳以上の方対象)
・講師:中村英子、松村栄子 [Yoga 輝 (HIKARI)]
・参加費無料 ※
・申込み方法はこちらをご覧ください
※3/16は休館日となるためプログラム実施エリア外での活動は行いません。鑑賞の時間もありますが、コレクション展全体の観覧は行いませんので、ご了承ください。
“いきヨウヨウ講座”は、65歳以上の方に向けて例年3月に開催しているプログラムで、今年で11回目となります。各回テーマを設けて作品鑑賞と関連する制作体験など、参加者の想像力を刺激し、感性を引き出すさまざまな取り組みを行ってきました。例えば、作品にまつわる香りを展示室で嗅いだ後、調香体験で香り袋をつくるプログラムや、彫刻作品に触れて鑑賞した後、参加者それぞれの彫刻づくりに挑戦するなど、年ごとに違った内容で参加の皆さんと楽しんできました。
さて、今年の講座は何にしよう?と考え続けて頭が疲れてきた時に、ふと思いついたのが、美術館での「ヨガ・プログラム」です。ヨガは深く呼吸をし、自分自身の状態に意識を向けつつ、リラックスして心身の調子を整える運動です。そうした特徴は「ミュージアムという場」にも合うのではということで、近年では各地の美術館、博物館でもミュージアム・ヨガの取り組みが行われています。自分自身も仕事では作品よりもパソコンに向かう時間の方が多い日が続き、身体が固くなってきているのを感じていました。美術に触れて心を豊かにするには、まずは体を整えることも大事なのでは?ということで、今年は美術館でのヨガにトライします!
福岡市美術館の館内でのヨガは初めての試みとなりますが、いきヨウヨウ講座で行うヨガということで、当日は近現代美術室のモナ・ハトゥム《+と-》の空間で、 “チェア・ヨガ”を行うことを計画しています。チェア・ヨガは椅子に座ることで、体への強い負荷を減らしながら運動するプログラム。ヨガはやったことがなくて少し不安、という方も無理なく参加いただけるものになりますので、皆さまからのご応募をお待ちしています。毎日の雑事で疲れがちな心と体を、美術館ですこやかにほぐしてみませんか?
●バリアフリーギャラリーツアー「車いすで、ゆったり鑑賞ツアー」

・開催日時:3月19日(木)10:30~12:00
・定員:5人程度(介護者を除く)
・参加費無料(観覧料についてなど、詳細は以下のリンクを参照)
・申込み方法はこちらをご覧ください
3月19日(木)に予定しているのは、「車いすで、ゆったり鑑賞ツアー」です。これは当館でバリアフリーギャラリーツアーとして2020年から実施しているギャラリーツアーのうちのひとつで、普段車いすを利用している方や、あるいは長時間歩行しての鑑賞が難しい方にご参加いただければと思い、開催するものです。ツアーでは参加者皆さんのペースに配慮しながら、館内やコレクション展を紹介する予定です。福岡市美術館は1階と2階に展示室が分かれており、思った以上に体力が必要だったり、少し混みあっている時などは、良い距離感で作品を見られなかったり・・・作品と出会うためにはいろいろ難しいことがあるかもしれません。このツアーでは当館のコレクション展展示室の作品について、皆さんとお話しをしながらゆっくりと回ります。普段、美術館を利用するのに何かしら心配事やためらいのある方、普段から個人で利用しているけれど、たまには他の参加者と話しながら鑑賞してみたい方など、もし少しでもツアー参加にご興味がわきましたら、気軽にお申込みいただければと思います。
どこかに外出することは楽しいことではありますが、たくさんエネルギーを使うことでもありますよね。3/19のツアーではリラックスして気兼ねなく、美術館を楽しんでいただく時間となるよう、準備をしてお待ちしたいと思います!
●やさしい日本語(にほんご)ツアー

・開催日時:3月29日(日)10:30~12:00
・定員:20人(申込み順)
・参加費無料
・申込み方法はこちらをご覧ください
このブログを読んでくれている皆さんは、「やさしい日本語」という言葉を聞いたことはありますか?これはミュージアムだけに関わる用語ということではなく、日本の社会で暮らす人々が多様になる中で注目され、近年さまざまな場面で導入されてきているものです。とくに災害の時などに、誰にでも情報をはっきりと伝わりやすくすることの重要性から広がりました。具体的にどういった日本語なのかを説明すると、「文法や、言葉、単語のレベル、文章の長さに配慮し、日本語を母語としない人たちにも、伝わりやすく配慮したもの」です。やさしい日本語にはこれが正解というものはありません。伝わりやすさを考えて、その都度、言葉の選び方や表現の仕方を工夫していくもの。簡単なようで、簡単ではありません(いま「やさしい日本語」とは?ということを説明するために書いているこの文章自体も、日本語ネイティブでない人には、長くて難しいものになってしまいました。文章を書く、読んでもらうということも、使う状況を意識すると難しい!)
ミュージアムを利用する人も多様になっている現代、福岡市美術館でも導入していこうということで、館内配布物として「やさしい日本語パンフレット」を設置したり、解説や案内の一部にやさしい日本語での掲示を行ったりしています。3月29日のツアーでは、この「やさしい日本語」を使って、日本語を学んでいる方や、まだ日本語に慣れていない日本在住の方とコレクション展を見ていきたいと思っています。
このブログでの説明は長く、少し難しいものになってしまいましたが、ホームページの方に優しい日本語で書いたチラシと、応募の仕方を掲載していますので、もし身近に日本語を学んでいる方、日本に暮らすなかでやさしい日本語が必要な方がいましたらご紹介いただければと思います。
3月はその他にも、「つきなみ講座」(3月21日)や、「第4回福岡アートアワード受賞作家 ギャラリートーク」(3月28日)など年度の最後まで様々なプログラムを予定しています。また、福岡市で開催する「Fukuoka Flower Show」(3月22日~26日)に合わせて、花にちなんだ展示や美術館建物の装飾を行います。春が近づく気配を感じるこの時期、少し足をのばし福岡市美術館に遊びにいらしていただければと思い、様々な予定をご紹介してみました。
(教育普及係長 髙田瑠美)