開館時間9:30~17:30(入館は17:00まで)

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福岡市美術館ブログ

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コレクション展 古美術

「名品展」をつくる難しさ

1階の松永記念館室で、毎年恒例の「秋の名品展」を開催中です(12月1日まで)。当館所蔵の松永コレクションの中から、秋から初冬の時節に相応しい「名品」を展示紹介しています。

ご存じの通り松永コレクションは大半が「名品」といえるものである上、季節感を重んじる茶の湯の世界で用いられた美術品が多いので、出品作品の選定にあたって困ることは殆どありません。しいていえば、出品候補が多すぎて20点以内に絞り込むことに頭を悩ませることであり、球界一の選手層の厚さを誇るソフトバンクホークスのスタメンを決める首脳陣の苦労を想う時でもあります。それにしても、こんな贅沢な出品作品選定に携わることが出来る幸せを感じずにはいられません。

さて問題は、作品選定を終えてからです。本当の難しさはここからです。リストアップした名品群をどのような順番で並べるか、という問題です。これが実に難しい。すべて名品なのだから、ただ並べるだけでいいのでは?というわけにはゆきません。長距離打者をただ9人並べるだけで最強打線が成り立つわけではないのと同じです。シンプルに絵画、書、彫刻、工芸というジャンルに分けて並べるやり方は無難です。しかしそれは、ジャンルという枠にはめ込むことで、ひとつの作品がもつ魅力が、隣の作品がもつ魅力によって相殺されてしまう勿体なさもはらんでいるのです。

「燃えよドラゴンズ!」の歌詞にあるように、一番打者が塁に出て、二番打者が送りバント、三番打者がタイムリー、四番打者がホームラン…といった理想の流れと同様に、ひとつの作品がもつ魅力が、次の作品の魅力につながり、さらに次の作品を引き立てる。そんな魅力の連鎖を生む、全体としてバランスのとれた名品展こそが、理想の名品展であると思っています。それを実現するためには、最初にリストアップした作品を何度も入れ替えることも必要となります。本展では茶の湯の世界をベースにして、出品リストと展示プランを考えました。

本展の四番打者?それは他ならぬ尾形乾山筆《花籠図》(重要文化財)です。まずは四番打者に良い仕事をしてもらうため、そしてスタメン全員が輝けるよう、精一杯組みました。会期も残りわずかですが、ご高覧いただければ幸いです。

(主任学芸主事 古美術担当 後藤 恒 )

尾形乾山《花籠図》(重要文化財)

カフェ/レストラン

スイーツでも楽しめる 企画展「仙厓―小西コレクション―」へ!

企画展「仙厓―小西コレクション―」の閉幕まであと2週間余りとなりました。
カフェ「アクアム」(1階)、レストラン「プルヌス」(2階)では仙厓にゆかりのある“お茶”と“かぼちゃ”を使ったスイーツを提供しています。
まだ、ご覧になっていない方、ぜひ本コレクションをご覧のあとは大濠公園を眺めながら期間限定のスイーツをお楽しみください。

 

仙厓さんが住職を務めた聖福寺を開いた鎌倉時代の禅僧・栄西(ようさい)は中国から日本にお茶をもたらしたことでも知られています。仙厓さんの作品にも“お茶”にまつわる作品が数多くあります。そして、仙厓さんのユーモラスな逸話のひとつに“かぼちゃ”が登場しています。

コレラが流行した夏に、かぼちゃを食べるとコロリ※にかかるという噂が流れ、かぼちゃが全く売れなくなった八百屋や農家のために、仙厓さんが『コロリ除け祈祷かぼちゃ、大売り出し』とした張り紙を門前に掲げ、かぼちゃを売って喜ばせたという話があります。
※ころりと死ぬ意から。コレラに「ころり」をかけてできた語》コレラのこと。

 

今回の企画展に併せて新登場したスイーツ2点と、カフェ「アクアム」レストラン「プルヌス」で、人気のスイーツ2点をピックアップしてご紹介いたします。※表記価格はいずれも税別です。

 

【企画展「仙厓-小西コレクション」コラボ スイーツ】
△かぼちゃを使用したベイクドタイプのチーズケーキ。かぼちゃとチーズの相性もバッチリです。
『ポティロンフロマージュ』500 円

 

△パティシェ特製の抹茶の風味豊かな香りが漂う寒天にふっくらした黒豆。黒蜜をかけてお召し上がりください。
 『抹茶の黒豆カン』600 円

 

 

【カフェ「アクアム」、レストラン「プルヌス」人気スイーツ2選】

△抹茶のカスタードクリームとホイップクリームのダブルクリームが人気。お土産にも喜ばれています。 『大濠シュー』420円

 

 

△抹茶のパウダーのほろ苦さがアクセントのとろけるプリン。丸っこい瓶詰め好評です。
『大濠とろけるプリン』410円

 

カフェ「アクアム」(1階)
営業時間:9:00~19:00 (ラストオーダー18:30)
※7月~10月の金・土曜日 9:00~20:00 (ラストオーダー19:30)

レストラン「プルヌス」(2階)
営業時間
平日:11:00~20:30(ラストオーダー 19:30)
土・日・祝日:09:30~20:30(ラストオーダー 19:30)

TEL 092-983-8050
店休日は美術館休館日に準じます。
HP: http://www.kys-newotani.co.jp/hakata/restaurant/museum-restaurant/

カフェ/レストラン

秋は『芸術』と『食』を楽しもう!期間限定モロー展コラボメニューをぜひ!

眼下に大濠公園を見下ろしながら、美術鑑賞と食を同時に楽しむことができる空間が、ホテルニューオータニ博多が運営する当館2階レストラン『プルヌス』です。

秋になって日差しも柔らかになり、店内に入ると優しい自然光が温かく迎えてくれます。「プルヌス」では、四季折々の旬の食材を使ってお子様から大人、シニア世代までバラエティ豊かな料理をご用意しています。

そして、美術館ならではの特別展コラボレーションメニューが登場するのも魅力!!

現在、当館特別展示室では特別展「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」を開催中。

本展にあわせて「プルヌス」では、ギュスターヴ・モローの作品をイメージしたスペシャルコースを11月24日まで提供中です。

「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」スペシャルコース ¥3,000 ※税金別

コースのメニューはそれぞれにモローの作品をイメージしています。

【Appetizer】
キノコのフリカッセと小海老のクレープ包み 白トリュフ薫るソースで
モローの作品《出現》にかけて旬のキノコの軽い煮込みがクレープの中から出現し、白トリュフの香りで幻想的に仕上げたアペタイザーです。 

【Soup】
フランス産栗のスープ カプチーノ仕立て
展覧会の第1章「モローが愛した女たち」で何度も登場するアレクサンドリーヌ・デュルー。「雲の上を歩く翼のあるアレクサンドリーヌ・デュルーとギュスターヴ・モロー」というイメージで作ったこのスープでは、雲の上をカプチーノ仕立てであらわし、2人を小さな羽根を付けた可愛らしい天使の姿で表現しました。フランス産栗の優しい味のスープで2人の雰囲気を感じていただけると思います。

【Main Dish】
合鴨胸肉のロースト クレソン添え
本展のテーマでもある「ファム・ファタル 宿命の女」とのメインディッシュをイメージし、合鴨胸肉とクレソンのサラダをご用意しました。ファム・ファタルを象徴する”赤”を鴨胸肉と赤ワインソースで表現しました。 

【Dessert】
ユニコーンのカップケーキ
デザートには《一角獣》をモチーフにしたカップケーキをお楽しみください。 
こちらにブレッド2種とコーヒーがセットとなります。

 

モロー展をご覧になってからお召し上がりになった方からは「イメージが沸いてきます。」という嬉しいお言葉もいただいています。旬の食材も織り交ぜながら創り出すシェフ自慢のスペシャルコースで“芸術の秋”をご堪能ください。

 

 

レストラン「プルヌス」

営業時間
平日:11:00~20:30(ラストオーダー 19:30)
土・日・祝日:09:30~20:30(ラストオーダー 19:30)

TEL: 092-983-8050
HP: http://www.kys-newotani.co.jp/hakata/restaurant/museum-restaurant/

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