2020年2月17日 10:02
どーも。館長の中山です。大浮世絵展、もうご覧になりましたか?
会場で写楽の「江戸兵衛」がふたつ並んでいるのを見て少々驚きました。同じものが2点展示されているからではありません(2点のうち1点は2月16日までの展示)。両方ともにアゴヒゲの剃り跡があったからです。え、こんなのあったっけ?ネットで検索して出てくる「写楽 江戸兵衛」の作品写真には…やっぱりありません。シェーバーのコマーシャルみたいに、みんなつるつるなんです。偽物?そんなわけありません。
大浮世絵展監修者の浅野秀剛さんによれば、「これ、世界第一位と第二位の江戸兵衛だ」ということになるそう。両方とも海外のミュージアムから借用したものですが、1点はかつて国立博物館で開催された大規模な写楽展でも貸してもらえなかったものらしいです。つまり2点とも、アゴヒゲの剃り跡まできれいに見えるほど状態がよい作品なのです。最初に調査したとき、あんまりきれいなので本物かどうかを見極めるのに時間がかかったほどだったと浅野さん。
錦絵は版画ですから、世界に同じものがいくつもある。しかし、厳密にいえば摺られた時期が違ったり、版が変えられていたり、色あせていたりと状態は千差万別。極端な場合、同じ本物の広重の東海道五十三次(保永堂版)「日本橋」でも、描かれている人物の数が全然違ったり、北斎の赤富士では初摺で状態のいいものはピンク色だったりします。今回の展覧会、特に歌麿と写楽の作品は超のつく一級品ばかりで、「こんなにきれいなんだ」と思わずつぶやいてしまいました。
そして、目につく超一級品はどれも海外から借用したものばかりなんです。国内にある状態のよい作品も、大半は海外から買い戻したものだとか。ちょっとしたお小遣いで江戸庶民が買って楽しんだ浮世絵でしたから、明治、大正期にはあんなもの美術じゃないというのが国内の常識でした。それがいろんな国で大切に保存され伝わってきたのですから感謝しなければいけません。また、保存という点で浮世絵は非常に褪色しやすい絵画ですから、未来の人たちにも楽しんでもらうため、厳しい展示制限もやむなしです。
そうそう、大浮世絵展に来られたお客様は、おいしい赤富士を食べることもできますよ。ストロベリーアイスの赤富士を一生懸命ほじくりながら食べ進むと、地下から生イチゴやら白玉やら餡子やらフレークやら抹茶やらの溶岩があふれだしてきて、口の中が大爆発するほどの活火山。この絶品「赤富士パフェ」、北斎先生に食べさせてみたいなあ。
(館長 中山喜一朗)

赤富士パフェ(福岡市美術館のレストランとカフェで販売中)
2020年2月12日 09:02
現在開催中の特別展『大浮世絵展-歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演 』に合わせて、レストラン「プルヌス」(2階)では、コラボレーションメニューを提供中です。
浮世絵が成立した江戸時代にフォーカスし、当時に食されていた食材や調理法をアレンジしてメニューを組み立てています。
“歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演”とともに、「大浮世絵展スペシャルコース」で、浮世絵の世界をさらにお愉しみください。

「大浮世絵展スペシャルコース」¥3,000(消費税別)
【特別展『大浮世絵展』スペシャルコースメニュー】

【前菜】江戸時代の卵料理、お刺身、豆腐料理のオードブルプレート
江戸を感じる3種(江戸時代のオムレツ!?うずら卵/江戸の味 煎り酒を使った鯛のカルパッチョ/江戸の香り 味噌漬けとうふ)です。

【スープ】おぼろ大根葛かけ
江戸時代から作られているとろふわなお餅食感の大根料理です。

【メイン料理】“薬食い”の山くじら いのしし鍋風 豚肩味噌風味シチュー
獣肉を食べることを良しとしない江戸時代、肉を名目上「薬」として食していました。猪は“山くじら”と呼ばれ、味噌仕立ての鍋で庶民の間で親しまれました。猪を豚肩ロース肉に置き換え、味噌風味の洋風シチューに仕上げました。

【デザート】抹茶豆かん
和の素材を吟味し、匠の技をたっぷり注いで生まれたホテルニューオータニ(東京)特製の“edo SWEETS”を。
展示にちなんだコラボレーションメニューは、毎回好評で、今回も趣向を凝らした内容でお届けしています。『大浮世絵展-歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演 』と合わせて、ぜひお愉しみください。
スペシャルコース提供期間: ~2020年3月22日(日)まで
※月曜日定休日 ただし2月24日は開館し、翌日2月25日休館)
時間: 11:00~19:30(オーダーストップ)※閉店 20:30
料金: ¥3,000 ※消費税別
店舗: レストラン「プルヌス」(福岡市美術館 2階)
問合せ:092-983-8050
HP: http://www.kys-newotani.co.jp/hakata/restaurant/museum-restaurant/
2020年1月31日 10:01
2020年1月28日(火)より開催中の『大浮世絵展』に合わせて、ミュージアムショップでは歌川国芳、歌川広重が描いた可愛らしい浮世絵の猫グッズを販売中です。特に歌川国芳は猫好きで有名で、いつも猫に囲まれた生活をしており、猫に戒名を与えた逸話まで残っているそうです。
歌川国芳《猫飼好五十三疋(みょうかいこうごじゅうさんひき)》は、東海道五十三次に登場する宿場町を、猫を使った語呂合わせで描いた戯画です。猫と一緒にその土地の名産品も描かれており、眺めていると可愛い猫と一緒に旅をしている気分になります。猫に注目して集めた書籍も人気です。

・めでる国芳ブック ねこ 金子信久著 1,980円(税込)
・ねこと国芳 金子信久著 2,420円(税込)
・三つ折りクリアファイル 330円(税込)
・シール 330円(税込)
歌川広重《浮世画譜(うきよえふ)》は、東海道五十三次・江戸名所百景の名作を描いた歌川広重のスケッチ画集です。袋を被ったり、毛繕いをしたり、毛を逆立て怒ったり?表情豊かな可愛い猫がたくさん出てきます。

・シール 330円(税込)
・三つ折りクリアファイル 330円(税込)
・A4クリアファイル 330円(税込)
・ダイカットポストカード 385円(税込)
猫グッズ以外にも、木版画浮世絵を販売中です。江戸時代と変わらぬ技術・技法を継ぐ絵師・彫師・摺師の三人の職人が、分業制で作り上げる総合芸術で、完成までに多い時には30十回以上も色を擦り重ねます。200年前の江戸で流行した浮世絵木版画の数々を当時と同じ姿でお楽しみ下さい。

・歌川広重 東海道五十三次 13,200円(税込)
(日本橋浅之景・箱根湖水図・庄野白雨・土山春野雨)
・歌川広重 江戸名所百景 14,300円(税込)
(日本橋雪晴・亀戸梅屋敷・水道橋駿河台・大はしあたけの夕立)
・葛飾北斎 富嶽三十六景 13,200円(税込)
(凱風快晴・神奈川沖浪裏・甲州石班沢・山下白雨・深川万年橋下・相州梅沢左)

今回、ブログで紹介しきれなかった浮世絵関連商品、書籍も多数販売中ですので、福岡市美術館にお越しの際には、是非、一階ミュージアムショップにお立ち寄り下さい。